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金本位制~50年後~ The Gold Standard – 50 Years Later

昨日はニクソン大統領が米ドルの金本位制をやめてから50周年だった。基本的な事柄に関してはよく知られているかもしれないが、この歴史的瞬間にはそれ以上にいろいろな事情が詰まっている。

 まず初めに、このアイデアの実行を決めた時にニクソンが残した実際のコメントを見てみよう。

 以下に演説のより広範囲の部分を引用する。

戦争によって生み出された人為的な繁栄の遺物のうち、インフレはその中でも特に残酷なものでした。インフレは全てのアメリカ国民、皆さんから富を奪います。退職し、固定収入で暮らしている2000万人のアメリカ国民――彼らはその影響を特に強く受けています。主婦は家計の均衡を取ることがこれまでよりも難しくなったと感じています。そして8000万人の賃金労働に従事するアメリカ国民は必要以上に働き続けています。例えば、1965年から1969年までの4年間で、皆さんの賃金上昇は物価上昇に完全に食われてしまっていました。皆さんの給料は上がっていましたが、暮らしは向上しなかったということです。

生活費の上昇に対してはある程度の進展がありました。最大で1969年に年間6%だった消費者物価の上昇率は、1971年の前半で4%にまで低下しました。しかし、失業に対する我々の戦いと同様に、我々はこれよりも良い結果を出せますし、出さなければならないのです。

決断の時が来ました。物価と費用の急上昇という悪循環を断ち切る決断です。

私は今日、アメリカ全国で90日間全ての物価と賃金の凍結をすることを命じます。更に、企業に対し、賃金物価凍結を全ての配当金に拡大することを要請します。

我々で協力し、インフレの支柱を壊そうではありませんか。そして我々はそれを、経済的、個人的自由を奪う義務的な賃金物価の管理に頼ることなく達成するのです。

過去7年間、毎年平均して一回の国際的な金融危機がありました。さて、このような危機で得をするのは誰でしょう。労働者ではありません。投資家でもありません。本当に富を生み出している人たちではないのです。利得を得ているのは国際的な通貨投機家なのです。彼らは金融危機で利得を得るため、金融危機の発生を助けているのです。

ここ数週間、投機家は米ドルに対し、総力戦を仕掛けてきています。通貨の強さはその通貨を使用する国の経済の強さに基づいています。米経済は世界でも群を抜いて強力です。従って、私は財務長官に対し、ドルを投機家から守るために必要な措置を取るように指示しました。

私はコナリー財務長官に通貨安定性を目的とし、米国の利益を最優先とした量と条件として判断される場合を除き、ドルのゴールドやその他の準備資産への兌換性を一時的に停止するよう指示しました。

―リチャード・ニクソン大統領の合衆国に対する演説、1971年8月15日。

 ここで使われた言葉は重要だ。演説には米経済が世界で最も強力であること、米ドルを投機家から守ることの重要性、これが一時的な措置だという約束、そして当然、米ドルが安定し、平価切下げから守られるという約束がなどが含まれていた。

 賢いアイデアだが、これは世界でも最悪な金融政策の判断の一つだったことが歴史的に証明されている。私の言うことを信じないって?Riverの友人たちはこの金融政策の影響を表すチャートをいくつか集めている。

 合衆国が金本位制をやめた影響は凄いものだ。ニクソン大統領が「インフレは全てのアメリカ国民、皆さんから富を奪います。」と言ったことを思い出してほしい。それは正しい。しかし、彼が言及しているのは1971年以前の状況ではあるものの、自身の決断がどれほど破壊的なものになるのか、彼は予測出来たはずだ。

 50周年記念日に振り返って、私たちが今5.4%のCPIと4.3%のコアインフレを経験していることを自覚することは興味深い。これらはここ数十年間でほとんど最大の数字だ。

 現在、アメリカ国民の78%は給料ギリギリの暮らしをし、アメリカ国民の45%は投資可能な資産を持たない。この国民たちは下手な金融政策の手にかかった人たちだ。失望させる話だが、自由市場はまったく新しいライバル―ビットコイン―を作り上げた。

 短期的に米ドルを置き換える必要はないため、ビットコインはこれから何十年もの間、世界的な価値の保存手段として役割を果たすだろう。分散型インフラを持つデジタル通貨の透明で、プログラマティックな金融政策はアイデアとしてあまりにも強力である。まして、無茶苦茶な金融、財政政策が継続する中では尚更だ。従来の組織はビットコイナーが夢見ることしか出来ないほど、このオルタナティブな価値の保存手段のマーケットを(意図していないにせよ)効果的に行ってしまっている。

 ニール・ファーガソン(Niall Ferguson)が今朝ブルームバーグのオピニオンで書いたように、「過去半世紀から学んだことが一つだけだったとしたら、それは全体主義の対抗相手とのレースに勝つ最良の方法は彼らの真似をすることではなく、彼らよりも優れた革新を起こすことだということになるだろう。この歴史的な転換点で判断を誤れば、ニクソンがしたよりも更に大きな幸運を妨害することになる。」ということだ。

 もしあなたが重要な量の富を持っているならば、米ドル、債券、ゴールドを保有することによってはそれを保存することは出来ない。これら全ての実質利回りがマイナスだからだ。残された選択肢はビットコインか株式であって、そのうえで、十分に長期的な期間が与えられれば、高水準のボラティリティのために株式に対してアウトパフォーマンスを発揮することになる可能性が高いビットコインへの配分を考えることになるだろう。

 私たちはとても不思議な時代に生きている。ニクソン大統領は1971年に不換紙幣という実験をスタートさせ、50年後の今、私たちはその問題を解決することになる可能性が世界的に採用される様を目の当たりにしている。まだまだ残された仕事はたくさんある。人が従来のシステムで経済的な安全性を追い求める中、彼らが抱えている構造的な不利に関してまだまだたくさんの人々を教えていかなければならない。しかし、少しずつ私たちは正しい方向に向かい始めている。

気を抜かないで。自分ができる限り正しいことを学ぶよう努めよう。市場の不確かさと混沌は歴史をより深く学ぶことで和らぐ。良い一週間を。また明日。

スポンサー:私のポートフォリオの大半がビットコインだということは秘密でもなんでもない。しかし、そんな私でも、エリートの投資家たちのようにその他の資産クラスに分散投資をしなければならないことを知っている。

FEDの増刷やバイデンの6兆ドルの刺激策に無茶苦茶にされない資産が必要だ。その他の選択肢を探す中、私は画期的なものを発見した。それは、バスキアやバンクシーのような芸術家による数百万ドル級の絵画に投資することを可能にする美術投資プラットフォームである。

投資としての美術は私の心を躍らせる。なぜなら、BTCのように、供給が固定されているばかりでなく減少する場合があるからだ。

現代美術の価格はゴールドや不動産のような伝統的なインフレヘッジ資産を上回るパフォーマンスを発揮し、また、1995年から2020年までの期間で、S&P500のリターンを174%上回っている。

美術に投資することを考えてみよう。私は皆さんがこのプライベートリンクを利用して最前列に並べるようにMasterworksとパートナーになった。

Pomp-

OffTheChainジャパン

翻訳者ペンネーム:Decryptor

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